院長先生が加入している過大な生命保険の見直し方
ドクター総合支援センターの近藤隆二です。
クリニックを開院した時には院長先生の借入金返済やご家族の生活費を保証するために高額の生命保険に加入することがあります。
また、医療法人を設立すると節税や退職金積立のために高額の生命保険に加入することもあります。
そして、気がつくと院長先生に万一のことがあると10億円を超える保険金が支払われるという状況になっていることも珍しくありません。
さすがに、この保証額は多すぎると思い、生命保険会社の方に相談をするとこんな答えが返ってくることがあります。
「この保険はいい時期に入っているお金が貯まるお宝保険なので、解約せずにそのまま持っておきましょう。」
そして何かしっくりこない、見直すことはないのだろうか?と他の生命保険会社の方に相談しても同じような答えが返ってくることが多いようです。
確かに昔加入した貯蓄性のある保険商品は予定利率が高く商品そのものは良いのですが、院長先生ご自身はこんなに大きな保証があってもしょうがないと思っていたりします。
また、これだけの保険金が支払われるとその分配先や相続のことなども考えなければなりません。
受け取る保険金は誰にどれだけ受け取ってもらうのが適切なのか、医療法人で受け取った保険金はどのように利用するのか、今後の医業経営をどうするのか、家族は今後どのような人生を送っていくのかなどを考えた上での見直しが必要です。
特定の家族に多額の資産を残してあげなければならない事情があるとお聞きすることもあります。
こんなケースでは保証はそのままにしていても、受取人を変更するなど対策を打つ必要があるかもしれません。
生命保険は単純にその商品のみを見て良し悪しを判断するのではなく、経営と人生を総合的・長期的に見通して判断することをお勧めします。