院外経営幹部採用のススメ その4

ドクター総合支援センターの近藤隆二です。

今日は院外経営幹部採用のススメの第4回目をお届けします。

今回のテーマは「なぜ医業経営コンサルティングに取り組んでいるのか」です。

■■■なぜ医業経営コンサルティングに取り組んでいるのか

私は大手精密機器メーカー(株)リコーに12年勤務したのち、ソニー生命保険に入社。

ライフプランナーとしてコンサルティング営業に取り組むなかで、開業医のクライアントが増えてきたため、医業経営のサポートも手掛けるようになりました。

マーケティングや財務のこと、医療法人の設立の相談などを受ける過程で、様々なクリニックの内情が見えてきました。

あるクリニックで医療法人設立の検討をするため確定申告書など財務書類を見ていた時に驚いたことがありました。

なんと、固定資産の一覧でコピー・FAXの複合機の取得価格が400万円となっていたのです。

私はリコーでコピーやFAXの営業をしていたので、400万円と言う価格はありえないと感じましたが、レントゲンのフィルムの処理など何か特別な業務を行うものかもしれないと思い、院長先生にたずねました。

すると、「単にコピーとFAXをするだけ」との答えが返ってきて、さらに驚きました。

おそらく医療器械等一式で業者から購入していて、複合機400万円を不思議とは思わなかったのでしょう。

通常ならこの10分の1の価格で十分なものが購入できたはずです。

これまでも同じように法外な価格で物品を購入してきたのではないかと感じました。

また、ある理事長からは「医療法人を設立したにもかかわらず、多額の税金を払っているのだがなぜだろう?」という相談を受けました。

財務書類を見ると、個人の確定申告時の所得が約5,000万円だったのですが、医療法人を設立した後の理事長報酬も約5,000万円だったのです。

その結果、医療法人は赤字になり、理事長個人は多額の税金を払うことになりました。

なぜこのような理事長報酬にしたのかたずねてみると、「税理士から法人には利益を出さないほうが良いと言われ、この金額にした」とのこと。

医療法人に利益を出さないと経営は継続できませんし、理事報酬を分散しなければ医療法人を設立したメリットはありません。

こんな基本的なことさえ知られていないのです。

ここにあげた事例は決して特別なものではなく、今まで多くの相談を受けてきた中でこれに近いものは数多くあり、現在もその状況は変わりません。

このように、経営やライフプランについて安心して相談できる相手がいないため、日々漠然とした不安やストレスを抱えながら診療をしているというのが、開業医の実情なのです。

よりよいクリニック経営のために影から支えていくのが使命であり役割であると強く感じたわたしは、2008年に独立、2010年に株式会社ドクター総合支援センターを設立しました。

これまでに200件以上のコンサルティングと、50院以上の顧問契約を締結し、
経営に関するすべてのことに加え、ライフプランも含めたサポートを行っています。

院外経営幹部のような立場で、ドクターがわからなことや課題をクリアし、不安やストレスのない状態で医療に専念できる環境づくりのお手伝いをしています。

次回は「ドクター総合支援センター・3つのコンサルティングメニュー」についてお伝えします。

*この文章は当社の小冊子(58ページ)の内容を分けてお伝えしています。
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