MS法人の税務調査
クライアントの医療法人に定期訪問をさせていただいた時のこと。
怖い話をお聞きしました。
MS法人の税務調査、追徴課税のお話でした。
理事長先生のご友人の医療法人に税務調査が入りました。この先生はMS法人を持たれていて、社長はお身内の方がなっておられます。医療法人との取引も相当の額があり、社長に対する報酬も多額だったようです。
でもこのMS法人はいわゆるペーパーカンパニーで業務の実態はありませんでした。
このような場合、医療法人からMS法人に支払ったお金は寄付金、MS法人社長の報酬は過大役員報酬としてその全部または一部が売上と判断されることが多いようです。
そうなるとどうなるのでしょうか。
医療法人とMS法人双方に課税が追加で発生します。過少申告加算税、延滞税などもかかると思われます。悪質な場合には重加算税が課税されることもあるのでしょうか。
税務調査の結果はお聞きになっていないようですが、もしこのような判断を下された場合、数千万円の追加支払になる可能性があるとのことでした。
MS法人は状況次第では大きな力になることもあるのですが、安易な節税のために利用することは大変危険です。
この不況の時代、利益が安定して出ている医療法人は格好の標的にされる可能性も考えられます。
MS法人の設立・活用は明確な目的を持ち、十分検討をした上で行いたいですね。
*ここに書かれた税務情報は概要です。詳細につきましては顧問の税理士さんにご確認ください。