【今日の質問】医療法人で運営しているクリニック。受付の帳簿の金額と現金に差額が発生しています。税理士さんから改善をするように言われました。どのような対策をとればよいでしょうか? 【答え】はコチラ⇒
こんにちは。
ドクターよろず相談所の近藤隆二です。
今日のご質問は医療法人の理事長先生からいただきました。
クリニックの受付で患者さんの自己負担分をいただいたり、お釣りをお渡ししたりしていますが、現金と帳簿の金額に差額が出ています。
税理士さんから差額をなくすように指導されましたが、どのような対策をとればよいでしょうか?
という内容です。
【答え】
診療終了後に受付スタッフ複数名が帳簿の金額と現金の残高をチェックし、その後に院長先生が確認をするようにしましょう。
帳簿と現金の金額が合わなかった時にはその原因を調べ、対策を考えるようにしましょう。
午前と午後のスタッフが違っている場合には、午前の締時にもチェックされることをお勧めします。
これを繰り返すことによって、ミスを減らす効果が出てくると思われます。
今回のケースでは月間の差額が2,000円程度発生していました。
多数の患者さんが頻繁に来られる受付で現金のやり取りをすることは大変な作業です。
人間ですから多忙な時にはお釣りの渡し間違いなどが発生することも十分あり得ることですね。
ただ、帳簿の金額と現金の差額がどこに行っているのかがわからないと様々な問題が発生します。
患者さんに少ないお釣りを渡してしまった時には患者さんの信頼をなくす恐れがあります。
多額の現金が不足している場合にはその現金がどこに行っているのかが問題です。
税務調査が入った場合には、院長先生がその現金を持ち出したと疑われる可能性も出てきます。
また、盗難が発生していることも考えられます。
いやな話で申し訳ありませんが、スタッフによる盗難はクリニックに限らず、現金を扱うお仕事ではよく耳にすることです。
人間は状況によって魔が射すということがあります。
あの人がまさか・・・
ということをよく聞きますね。
もし盗難が発生したら、誰かを疑うことになります。
スタッフ間でも疑心暗鬼になり、クリニックの雰囲気もギスギスしてしまいます。
その結果クリニックの運営にも悪影響を与えかねません。
スタッフを疑ってかかるということではなく、スタッフが過ちを起こせない環境・仕組みを作っておいてあげることが大事です。
この環境・仕組みを作ることは経営者である院長先生の役割です。
税理士さんやコンサルタントの方などの力を借りながら対策を検討されることをお勧めします。