【今日の質問】クリニックのX線ファイリングシステムを買い替えることにしました。今期、来期どちらに購入したほうがよいでしょうか? 【答え】はコチラ⇒
こんにちは。
ドクターよろず相談所の近藤隆二です。
東関東大震災から2か月が経ちました。被災地の方々が一刻も早く安心した暮らしができること、現在も現地で復旧に力を注いでいただいている方々の安全とご健康をお祈り申し上げます。
今日の質問は医療法人の理事長先生からいただきました。
長年使用してきたX線のファイリングシステムが寿命になり、買い替えなければならなくなりました。
7月決算ですが、来期になってから購入したほうがよいのでしょうか?それとも今期でもよいのでしょうか?
という内容です。
【答え】
今期の利益見込みや現預金残高などを考慮して購入時期を決めましょう。
今回のケースでは今期に購入することになりました。
医療機器など高額のものを購入する時には、まず現金で購入するのか、リース・割賦で購入するすのか検討が必要です。
このクリニックでは現預金が潤沢にありましたので、現金で購入することにしました。
理事長先生が購入時期を迷われたのは、減価償却費を考え、どちらがよいのかを考えられたからでした。
今期の利益見込みがぎりぎり黒字になりそうな時に購入すると減価償却費が発生し赤字になるのではないかと心配されていたのです。
減価償却費は期の途中で購入した時には月割りで計上されます。(定額法、定率法によって金額は異なります。)
このケースでは減価償却費はそれほど大きなものになりませんでしたので今期購入することにしました。
また、万一赤字になったとしてもそれが継続しなければ大きな問題にならないケースもあります。(現預金が潤沢にありますので、銀行から借り入れをする必要はありません。)
発生した赤字は翌年以降に繰り越されますので、減価償却費も無駄にはなりません。
それよりも大事なことは診療に支障が生じることです。
医療機器が使えなくなった場合には、まず早急に購入されることをお勧めします。