【今日の質問】医療関係の企業です。医療法人の出資持ち分を買い取り、医業経営に参画することはできるのでしょうか? 【答え】はコチラ⇒
こんにちは。
ドクターよろず相談所の近藤隆二です。
今日のご質問は医療関係の仕事をされている会社の社長さんからいただきました。
医療法人の持分を買い取り、医療法人の経営に参画したいと考えています。
可能なのでしょうか?
というご質問です。
【答え】
一般の会社が医療法人の持分を買い取ることは可能です。
しかし、医療法人の経営に参画することはできません。
ここでいう医療法人は旧法で設立された医療法人社団です。
医療法人社団は複数の人が集まって設立された法人です。
また医療法人には非営利性の原則があります。(医療法第7条第5項)
これらに基づき、
医療法人に対する出資又は寄附について(平成3年1月17日)(指第1号)(東京弁護士会会長あて厚生省健康政策局指導課長回答)
には次のように書かれています。
「すなわち、出資又は寄附によって医療法人に財産を提供する行為は可能であるが、それに伴っての社員としての社員総会における議決権を取得することや役員として医療法人の経営に参画することはできないことになる。」
会社が医療法人の持分を取得しても、社員にはなれませんので途中退社をして持分に応じた資産の払戻を請求することはできません。
会社が医療法人の持分を取得することは可能ですが、目的等を明確にし、行うことがよいのかどうかの判断をするようにしましょう。