人手不足の時代に優秀な人材に応募してもらうう方法

ドクター総合支援センターの近藤隆二です。

このところクリニックスタッフの人手不足が深刻になっています。

私のクライアントでも、新たに募集をしても応募がないというケースをよく耳にするようになりました。

以前は看護師さんの採用が困難でしたが、最近は受付・事務スタッフの採用も困難になってきています。

このような厳しい環境の中で、ハローワークを通じて良い人材を採用できたクリニックがありましたので紹介をさせていただきます。

このクリニックでは様々な有料媒体を通じて募集をしていましたが、なかなか採用がうまくいきませんでた。

ハローワークから応募する人はいないだろうと思いながらも、あらゆる手段を利用しようと思い募集をしたところ、一人募集があり採用、続いてもう一人採用をすることができました。

採用したスタッフは同じ職業訓練校で医療事務について学んでいた同級生でした。

職業訓練校では生徒が学んでいる分野に関するハローワークの募集情報を定期的に生徒に渡していたのです。

今回採用したスタッフはその情報を見て応募してくれたのでした。

クリニックのスタッフ募集情報が数多くある中で、なぜそのクリニックを選んでいただいたのかを聞いてみると、

まず一番に重視したのは通勤しやすいことでした。

できる限り長く勤めたいという想いを持っていたのです。

そしてもう一つは、ホームページに書かれていた院長先生の価値観に共感したことでした。

このクリニックのホームページには院長先生が大切に思っている価値観がわかりやすく書かれています。

その一つに、

「患者さんの不調をすぐに治すクリニックであること」

というものがありました。

患者さんが受診する目的は早く健康を取り戻すことなので、できる限り一度の診療で治療を終わらせることを目指していることが書かれていたのです。

今回入職したスタッフは子供の頃、同じ診療科目のクリニックを毎週受診していたようです。

そして、いつまでたっても良くならないので、お母さんが辛抱しきれず治療をやめてしまったという苦い経験をしていたのです。

そのため、この診療科目のクリニックには不信感を持っていたのですが、この価値観を見て、こんなクリニックもあるのか・・・

と感銘を受けて応募してくれたのです。

クリニックのホームページを作る目的は患者さんに自院を選んでいただくことだと思いますが、スタッフに選んでもらうためにも大きな力を発揮してくれます。

できれば、スタッフ採用のための専用ページを作って、自分の価値観や想いなどを将来のスタッフに向けて熱く伝えてください。

スタッフは給与額や福利厚生などの「眼に見える要素」を重視することは間違いありませんが、選択の基準はそれだけではありません。

院長先生の人柄やクリニックの雰囲気、働きがいなどの「眼に見えない要素」も重要な基準になるのです。

そして、このような「眼に見えない要素」に価値を感じるスタッフの方が、クリニックにマッチして継続して働いていただける可能性が高くなるのではないかと思います。

今の日本は労働人口の減少が続いているため、人手不足が深刻になっていて、様々な業界では勤務条件をよくすることで人材を確保しようとする動きが活発になっています。

クリニックの受付・事務業務(特に紙カルテ採用のクリニック)は非常に難易度が高く、ハードなので応募者が減少しているのではないかと感じています。

また、未経験者を採用しても教育がうまくできず、なかなか定着しない傾向もあるようです。

そのような環境の中でもクリニックに応募するスタッフは、医療の現場で働くことに意義を感じている貴重な人材です。

今後、ますます人手不足が深刻になることが予想され、良い人材の確保はクリニックの存続にとって最大の課題の一つであることは間違いありません。

自院の価値観にマッチするスタッフを採用し、成長し続けることができる環境を整え、今後の厳しい経営環境を乗り越えるための備えをしていただければと思います。

クリニックの受付スタッフに長く働いてもらう

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