それぞれのクリニック、スタッフに合った働き方があるかもしれません
ドクター総合支援センターの近藤隆二です。
先日、母校今治西高校の関東地区同窓会、東京蛍雪会の総会で同窓のIT企業サイボウズ社長、青野慶久さんのお話を聴くことができました。
テーマは
「チームのことだけ考えた」
大変考えさせられることが多いお話でした。
サイボウズは一時離職率が28%と最悪の状況になりました。
そして現在は4%に下がっています。
なぜ、そんなことができたのか。
給料を上げるだけではなく、働く環境を整えたからです。
給料を上げたけでは社員は辞めていきました。
しかし、一人一人の社員に合わせた人事制度を作っていくことによって、離職率は劇的に下がりました。
お金だけでは社員は満足できなかったということです。
従業員一人一人に個性や事情があるので、それに合わせて環境を作っていったらうまくいくようになったのです。
これは、言葉にすると簡単ですが、実際に行うのは大変なことです。
青野さんは変える覚悟、変わる覚悟をもって改革をしたのだと思います。
青野さんは会社のみだけではなく、日本社会の働き方もこの覚悟をもって変えようとしています。
この講演では多くの気づきをいただきましたが、自分に素直に生きること、固定観念に囚われない柔軟性、枠を作らないこと、覚悟などが有効に機能して今のサイボウズという会社が出来上がっているのだなと感じました。
私自身も自分の固定観念や枠を感じる良いキッカケをいただきました。
クリニックの経営の中でスタッフのマネジメントは最大のテーマの一つです。
給料を多く払い、福利厚生も充実しているのに、スタッフが感謝してくれない、辞めてしまうなどの悩みを持っている院長先生は多いと思います。
「こんなによくしてあげているのに・・・」と言った途端、スタッフの心が離れて行ってしまったという経験をした人もいるのではないでしょうか。
そんな状況の方に、この話が何らかの参考になるのではないかと思いました。
サイボウズは一部上場企業です。
クリニックとは状況が大きく違うので、意味がないと思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、常識や固定観念に囚われず、自分のクリニックの個別事情に合わせたルールを考えることはできると思います。
経営は改善し続けることが重要です。
そして、終わりはありません。
ぜひご自分のクリニックのスタッフが生き生きと長く働ける環境づくりにチャレンジしていただければと思います。