スタッフの意見を引き出し、スピーディに結論を出す!効率的なミーティングの進め方
ドクター総合支援センターの近藤隆二です。
先日、このブログで「スタッフミーティングを開いても意見が出ない」というテーマを取り上げました。
そして、意見が出ない原因は院長先生とスタッフ間、スタッフ間での信頼関係ができていないことだとお伝えしました。
信頼関係があることは大切ですが、このような良い関係を作り上げるには時間がかかります。
また、信頼関係はありながらも、組織の中での力関係などでなかなか率直な意見が出ないこともよくあります。
その結果、院長先生や特定のスタッフが方針や行うべきことを独断で決めて、トップダウン形式で指示をすることになるのですが、これもなかなかうまくいかないことが多いようです。
人は自分が納得していないことを頭ごなしに指示されても、積極的に行動することは難しいからです。
こんな状況で困っていたクリニックで、改善のきっかけを掴むことができた事例がありますので、紹介させていただきます。
このクリニックは開院当初はスタッフ全員が明るく元気に、患者さんへはもちろん、クリニック内でも挨拶しあえる環境でした。
患者さんや取引先の方々からも素晴らしいスタッフの方々ですね・・・
とお褒めのお言葉をいただくこともしばしばでした。
しかし、開院当初のスタッフが退職して入れ替わっていくにつれ、このような環境が失われていったのです。
院長先生は、「自院はいつも元気で明るい状態でいたい」という価値観をお持ちでした。
クリニックは体調の悪い患者さんが来られる場所で、患者さんが帰られる時には少しでも明るい、安心できる気持ちになっていただくことが使命だと考えておられたからです。
そして、明るく元気に挨拶をすることを指導し続けていたのですが、なかなか実行することができていなかったのです。
このような状態を改善するために、スタッフミーティングを開催しても特定の人からしか発言が出ず、どうして良いかわからない状態でした。
どうも古株のスタッフに遠慮して、他のスタッフが発言できないのではないか・・・
とのことでした。
そこで、これまでとは違ったミーティング手法を取り入れてみることにしたのです。
「このクリニックの価値観を実現するためにどうすれば良いか」
というテーマをお伝えしたのち、全員に大判のポストイットとサインペンをお渡しして、時間を決めて書いていただいたのです。
当初は書いていただけるかどうか不安がありましたが、皆さん積極的にどんどん書いていただくことができました。
その後、書いていただいたポストイットをホワイトボードに貼り、スタッフ全員で話し合いをしながらグルーピングをしていただきました。
そして、その中で最も重要な行動をまとめていただいたのです。
その行動は以下のようなものでした。
「笑顔で大きな声で挨拶、返事をする(患者さん、クリニックのメンバーともに)」
なんと、日頃院長先生が言われていたことと同じ内容でした。
このミーティングでまずこの行動を全員で行うことにしました。
その結果、いきなり環境がガラッと変わることはありませんが、以前と比べると雰囲気は徐々に明るくなってきているとのことでした。
このクリニックでは改善の第一歩を踏み出したばかりです。
今後は継続してこのようなスタッフミーティングなどを通じ、一つ一つの課題を解決し続けていく予定です。
今回の事例は言葉にすると簡単なようですが、この手法を使っただけではうまくいかなかったのではないかとも感じています。
院長先生ご自身が現状に問題意識を持たれ、何かを変えなければならないと強く思い行動されたこと。
クリニックの価値観をわかりやすい言葉にまとめ、全員に伝えたこと。
ミーティングでは意見を出しやすいような環境を整えたこと。
これらの相乗効果で一歩前に進めたのではないかと感じています。
今回ご紹介させていただいた手法が、自院の課題解決のために有効だと思われる方はぜひご利用ください。
詳しい方法は以下でわかりやすく書かれていますのでご覧ください。
みんなの意見を引き出し、スピーディに結論を出す!効率的な会議の進め方
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