クリニックの経営判断データに不正はありませんか?
ドクター総合支援センターの近藤隆二です。
このところの厚生労働省の勤労統計データ不正には驚かされるばかりです。
データは現状を把握し、課題を見つけるために必要不可欠のものですが、それが正しくないと間違った判断しかできません。
また、データは正しかったとしても、その判断基準が間違っていると正しい判断はできません。
先日、国の景気動向指数の話を聞く機会がありましたが、国の判断基準に恣意的なものを感じました。
その判断基準では「いざなぎ」超えの景気拡大というのも眉唾ものだと感じます。
これは国全体の話ですが、クリニックの経営判断をするときにも正しいデータと正しい判断基準を持つことは最重要です。
特に借入金で多額の設備投資をする時の判断は要注意です。
クリニックの経営では、利益が出ていてもお金が不足することがありますが、設備投資を勧める側はこのことを正しく伝えないことが多いからです。
これまで私のクライアントには多くの土地・建物購入の提案がありました。
そして、すべての提案は利益が十分出るものでした。
しかし、手元に残るお金の計算を正しく計算した提案はほとんどありませんでした。
利益は収入から支出を引いて計算することができます。
それらの提案では利益の計算はきちんとされているのですが、その後のお金の計算がされていなかったのです。
利益が出ると税金を払わなければなりませんが、それが引かれていない。
借入金の返済元本は経費にならないのでお金の計算では引かなければなりませんが、計算されていない。
減価償却費はお金の計算では足さなければなりませんが考慮されていない・・・
また、借入金の返済期間が実態と比べて長期間に設定されているなどというケースもありました。
これらをきちんと考慮して計算すると、お金が不足するというケースが多くありました。
これはもう十分立派なデータ不正ですね。
設備や土地・建物の投資の判断は利益ではなく、お金が残るかどうかで行わなければなりません。
このことに十分注意をしていただき、今後の経営判断をしていただければと思います。
*この判断基準は投資用不動産を購入する場合も同じですので、参考にしてください。
クリニックにお金が残る仕組みについて動画でお話をしていますのでご覧ください。
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