クリニックの良い組織風土を作っていますか?
ドクター総合支援センターの近藤隆二です。
クリニックの経営をする上で、スタッフに明るく前向きに働いてもらえる環境・風土を整えることは最重要事項です。
適切な人数の患者さんに受診していただくことは経営を継続するためには必須ですが、それだけでは経営はうまくいきません。
多くの患者さんが来院されているにもかかわらず、経営の危機に陥ってしまうクリニックが数多くあるからです。
クリニックの経営は院長先生一人で行うことはできません。
スタッフが全員退職してしまったことを想像してみるとそのことがよくわかると思います。
クリニックの経営はスタッフの協力があってこそ成り立つのです。
また、患者さんはクリニックの評価を院長先生だけではなく、スタッフを含めた全体で判断しています。
いくら院長先生や多くのスタッフが素晴らしい対応をしていても、たった一人のスタッフの悪い対応で患者さんの評価は決まってしまうのです。
最近のインターネット上の患者さんの口コミを見ていると、
「院長先生の診療は大変満足だが、たった一人のスタッフの態度が悪いので二度と来院しない」
といった類の投稿が増えています。
そのような投稿を見た方は、そのクリニックを受診することを躊躇するでしょう。
またリアルな悪い口コミもあっという間に広がってしまいます。
クリニック全体がまとまり、良い雰囲気で行動できるような組織の風土ができているかどうかは、クリニックの経営を継続できるかどうかの肝と言っても過言ではありません。
では、どうすればそのような組織風土ができるのでしょうか?
院長先生がどんなクリニックにしたいのかという想いを持ち、そのために守らなければならないルールを明らかにし、スタッフに伝え続け、それを守る努力をし続けることが最大の手段です。
一朝一夕にできる、これさえやればいいという特効薬はないのです。
また、クリニックの組織風土を悪化させてしまう悪い習慣があります。
それは、スタッフがルールを破っても放置していることです。
特定のスタッフがルールを破っても放置し続ければ、他のスタッフもそのルールを守らなくても良いと判断するか、真面目なスタッフは退職をしてしまうことにもなりかねません。
これでは組織の雰囲気は悪くなるばかりです。
ルールを破ったスタッフは自分がルール違反をしたことさえ自覚できていないこともあります。
そんな時には、そのスタッフのみではなくスタッフ全員に注意を促し、ルールの再認識をしてもらい、改善のチャンスを与えなければなりません。
これを繰り返している組織と、そうでない組織には時間が経つにつれ組織風土に大きな差が出てくることは明らかです。
そして、それが患者さんのクリニック選択の判断基準になるのです。
日々診療をしながら、良い組織の風土づくりをすることは大変なことですが、スタッフの理解・協力を得ながらチャレンジし続けていただければと思います。
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