個人開業の先生は退職金はもらえるの?
クライアントの先生の定期訪問に行ってまいりました。
開業1年が経過し、順調に患者さんも増えています。初年度から十分な利益も出ています。医療法人を設立するかどうか、毎月の数字を見ながら先生と相談をしていく予定です。このクリニックは開院されてからスタッフのトラブルがほとんどありません。先生が人に対する思いやりをお持ちなのが一番の要因だと思います。開院する前から社会保険労務士さんに来ていただき、勤務体系の内容や規則などを決め、スタッフに周知徹底していただいたのも大変有効でした。そんな先生ですので、利益が出ているのでスタッフの退職金制度を導入したいと考えられました。スタッフの退職金は必ず支払わなくてはいけないものではないんですが、お気持ちがあるのですね。
制度を考えるにあたり、中退共制度が適切だろうとの意見がまとまり、導入の準備をされています。この制度は個人クリニックの退職金制度としてはよくできていると思いますが、注意事項もあります。退職金が直接退職されたスタッフに支払われるのです。それぞれのクリニックの事情に応じて導入を考える必要がありますね。詳細は以下のURLでご確認下さい。
http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/seido/seido01.html
ただ、この制度は先生ご自身は加入することはできません。何かないのかな?と考えたところ、ありました。小規模企業共済です。これは個人事業主や小規模企業の経営者のためのお国の退職金制度です。掛け金は全額経費になります。ただ、医療法人を設立した場合にはこの制度は利用できなくなってしまいます。医療法人制度を考えていられる先生は注意が必要です。法人設立まで1年以上ある先生で、利益が出ている先生でしたら、すぐに加入されるといいかもしれません。この制度も個別の事情に応じて検討をしてください。詳細は以下のURLでご確認下さい。
http://www.smrj.go.jp/skyosai/000876.html