クリニックにおける治験実施
新薬の開発に携わっている方のお話をお聞きすることができました。
その中で治験についてのお話も沢山出てきました。
治験をとりまく環境は平成10年に施行された「新GCP省令(医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」以降大きく変わったとのこと。
提出書類や人的配置、倫理委員会の設置など、被験者の安全を守るために業務が複雑化したようです。
そこで、それらの業務を行うための企業が出てきました。
CRO(開発業務支援機関)やSMO(治験施設支援機関)といわれる企業です。
製薬メーカーや治験を実施する医療機関はコアの業務を行い、手間がかかる業務をCROやSMOがサポートするという図式のようです。
クリニックでも治験を行っておられるケースを時々拝見します。
治験内容によって報酬は違いますが、それなりの金額にはなるようです。
開業間もないクリニックや苦戦をされているクリニックの経営にはプラスになるかもしれません。
治験を行う施設に選ばれるには条件もあるようです。
専門分野をお持ちの先生、臨床試験を行える患者さんが多く集められることなどです。
新規開院の場合にはすぐには患者さんが集まりにくいのですが、専門分野をお持ちで、患者さんが来られる見込みのある方は戦略的に取り組まれてもよいのではないでしょうか。
治験はあくまでもよい医業経営や、患者さんへのよい治療を行うための補助的な手段だということが前提です。