クリニックの理念
開院のお手伝いをさせていただいている先生との打ち合わせ。
現在お勤めの医療機関で患者さんが多く、診療が終わるとすぐに打ち合わせに飛んでこられます。
先生がつくづくお話になられます。
「朝、開院20分前に十数人の患者さんが待っておられるんです。後から来られた患者さんは待ち時間が2時間半になることもあります。お待たせするのが申し訳ないのです。この気持ちが焦りになって、診療に間違いが出てしまうことを心配しています。」
「予約制度にしたいと思って、スタッフに話をしても絶対いやだと言うんです。院長先生も患者さんの待ち時間が長いことには無関心です。私は患者さんによい環境を整えて差し上げたいのですが、難しいですね。私が経営者ではないのでみんな言うことを聞いてくれないのでしょうか・・・」
真剣に悩んでおられます。
現在お勤めの医療機関の組織風土は患者さんのために改善をするといった前向きの発想が出る環境ではないようです。
これを勤務医の立場で変えていくことは困難ですね。
先生とはこんな話をしています。
「新しく開院するクリニックでは先生の理念を明確にして、採用の面接の時からきちんと伝えていきましょう。患者さんのために、課題を改善し続けることに協力をしていただけるかどうか、きちんと確認してから採用をするようにしましょう。そんな方々とよいクリニックの組織風土を継続して作っていきましょう。」
組織の風土はトップで決まります。
開院をされるときには理念を明確にして、スタッフに最初からきちんと伝えていくことが最重要のテーマです。