医院経営に経営感覚が必要な3つの理由
医療業界の経営環境は年を経るごとに厳しくなっています。
ご相談をいただく先生方の中にも、ここ数年収入が減少を続け、対策を考えたいという方が増えています。
医院経営にも一般企業並みの経営感覚を持ってあたらなくてはいけない時代になったのではないでしょうか。
その大きな理由として以下の3つが挙げられます。
①診療所に厳しい診療報酬改定
②競合の激化(二極化傾向)
③事業承継とハッピーリタイアの両立
①に関しては論ずるまでもないでしょう。来年度の診療報酬改定のプラス部分はほとんど病院に関するものです。
現在の日本の財政状況を考えても無床診療所の診療報酬がプラスに転じる要素はあまりありませんね。
②に関して、昨年度は全国の診療所の数がマイナスに転じた年でした。ただ、東京圏など大都市圏では従来通り診療所の数は増え続けています。
またご年配の先生が閉院され、若い先生が開院されますので、一般的に競合する相手は手強いと考えられます。
新たに開院された先生はコンセプトを明確にし、HPなどを活用して患者さんに自院のPRを上手にされたり、多くの経営努力をされています。
患者さんも医療機関の情報を入手しやすくなっていますので、他院と比較検討されることも多くなっています。
私の住む地域でも、同じ診療科目のクリニックでも一方は患者さんが溢れ、一方は患者さんが少ないというケースが多く見受けられます。
③に関して、多くの院長先生はお子様に医院を承継された後にご自分はハッピーリタイアされたいと考えておられます。
事業を承継するには、さまざまな問題が出てまいります。
その中でも承継をする時期の収益力や財務状況の悪化(お金がない!)によって、承継が難しくなるケースも出ています。
お金が無ければ退職金ももらえず、ハッピーリタイアにも支障が出ますね。
将来に備えて、業績の維持や財務の強化に早めに取り組む必要があります。
このことはまさに一般企業の経営者の方々が取り組み続けてこられたことですね。