【今日の質問】 新規に採用したスタッフの勤務態度がよくありません。試用期間中なのですぐに解雇したいと思いますが、よいでしょうか? 答えはコチラ⇒
1か月前に新しいスタッフを採用されたクリニックの院長先生からのご質問です。
このクリニックでは3か月の試用期間を設けています。勤務態度の悪いスタッフをすぐに解雇したいとのことです。
【答え】
試用期間中でも法律上は通常の解雇とあまり変わりません。試用期間中でも入職して14日を超えている場合は、労働基準法上の解雇予告の手続きが必要です。
採用する側の方は試用期間中の場合は「解雇」と認識されていない方もいらっしゃいます。
しかし、法律上は正式な雇用の場合とほとんど変わりません。
試用期間中でも解雇をする場合には30日以上前の予告を行うか平均賃金の30日分以上の解雇予告手当を支払うことが原則となります。
解雇のルールの中で一番難しいのは「解雇をするためには社会通念上客観的に見て合理的な理由がなければ解雇ができない」(労働契約法第16条)という決まりです。
「客観的に見て合理的な理由」の判断基準は人によって違うものです。
できれば就業規則を作成し、その中に解雇事由をきちんと書いておくようにしましょう。
また、勤務態度が悪い場合には注意、指導・教育を行い、記録にもとっておくようにしましょう。必要に応じて始末書なども提出してもらってください。
スタッフの解雇はトラブルのもとです。
スタッフがご近所の方の場合は、悪い噂をながされる危険性もあります。
できるだけ話し合いで穏便にやめてもらうことが望ましいですね。
解雇に関しては社会保険労務士さんなど、専門家の方に相談されることをお勧めします。