【今日の質問】クリニックの診療時に検査を患者さんにおすすめしていいものかどうか迷うことがあります。どうすればよいでしょうか? 【答え】はコチラ⇒
こんにちは。
開業医のビジョン実現ナビゲーターの近藤隆二です。
昨日は雪がすごかったですね。
まだ道路に雪が残っているところがたくさんありますので、お気を付けください。
今日のご質問はクリニックを開院されて間もない先生からいただきました。
診療時に患者さんに検査をおすすめすると診療費が高くなるので、患者さんに敬遠されるのではないかと思い、なかなかおすすめすることができません。
検査をおすすめするには、どうすればよいでしょうか?
【答え】
患者さんのために検査をおすすめするという気持ちが大事です。
その気持ちで何故検査が必要なのか、費用はいくらかかるのか、などを十分説明した後、最終的な判断は患者さんにお任せしてみてはどうでしょうか?
私自身の経験をお話します。
私は10年余り前に急にひどい花粉症にかかりました。
ひどい時には寝込んでしまうほど重症でした。
最初に病院で治療をしていただく時に、できれば検査をしてもらい、どのような物質にアレルギーがあるのかを知りたいと思っていました。
ところが、病院では薬を出していただいただけで、検査はしていただけませんでした。
そこで、私のほうから、「アレルギーの検査をしていただけませんか?」とお話をしましたところ、費用は1万円ほどかかりますがよろしいですか?
と言われ、検査をしていただきました。
検査の結果はスギ花粉のみが原因でしたが、私は結果が分かって安心しました。
ここで申し上げたいことは、患者さんは「安心」を得るために受診をされるということです。
そして、どのような状況で「安心」できるかは患者さんによって違います。
「安心」かどうかは患者さん自身しか判断することはできませんね。
患者さんは医学的な知識・情報は持っていませんので、何故検査が必要なのか、検査を受けることのメリット・デメリット(検査費用も患者さんにとってはデメリットの一つになります。)などを医療の専門家である先生がきちんとお伝えし、患者さんが判断できる環境を作ってさしあげる。
そして判断は患者さん自身にお任せする。
このような流れが大事なのではないかと思います。
私が勉強させていただいているコンサルタントの和仁達也先生は、
「最初に言えば説明、後から言えば言い訳」
という言葉をよく使われます。
患者さんへの対応もこうありたいですね。
そして、釈迦に説法ですが、患者さんのためを思っておすすめすることも忘れないようにしましょう。
患者さんは先生が自分のためを思って言っていただいているのか、そうでないのかを敏感に感じられます。
自分のためを思って真剣にすすめていただけるのであれば、検査を受けなかったとしても、患者さんからは感謝していただけるのではないでしょうか?