クリニックのブログを書くのに抵抗がある先生へ

ドクター総合支援センターの近藤隆二です。

現在開講しているクリニック経営講座・基礎コースでは、患者さんが欲しいと思っている情報をわかりやすく伝え続けることの重要性を繰り返しお伝えしています。

そうしないと患者さんはどのクリニックを受診すればよいのか分からないからです。

患者さんはその情報に触れて、そのクリニックが自分にマッチするのかどうかを判断し、受診します。

ですので、現実と違う情報や誇大な情報を提供することは厳に慎まなければなりません。

このような情報を発信するためにはどのような方法があるでしょうか。

様々な手段がありますが、インターネットが日々の生活に浸透している現代では、ホームページやブログなどが重要な手段になります。

特にブログは新たな情報を次々に追加することができ、院長先生やクリニックの雰囲気や様子なども伝割りやすいので、大変有効な手段だと思います。

しかし、いざブログを書こうとするとなかなか書けないことがあります。

私自身はこれまで多くのブログを書いてきましたが、書き始めた頃にはこのようなことがよくありました。

理由はよくわからないのですが、メンタルブロックがあるのです。

今回のクリニック経営講座に参加されている方々からも、ブログを書くことへの抵抗の気持ちがあるとの意見が多く出ました。

具体的にこのような意見をいただきました。

・自院でできることを知ってもらうためのアピール、誇大広告ではなくても恥ずかしい気持ちがある。

・事実であってもそれを書くのはあまりスマートではないと感じる。

・職人系のドクターで、自分のスキルに自信がある人ほどアピールしない人が多い。

・スキルがないことを自覚していない人の方がアピールする傾向があるように思う。

・情報提供をしないと患者さんは来ないが、提供すると過大な期待を持ってくる患者さんがいる。

・できます、やりますと言ってもそうならないと、どうしてくれるの?と言われてしまうのではないか。

・自分のやっていることがすごいと思っていない、感じていない。

・同業の医師や学会などでどう思われるかが気になる・・・等々

これらの意見を聞きながら、理解できるなと感じつつ、根本的なところで間違っているな、ということも感じました。

何が間違っているのか。

情報提供は自分のアピールのためではないということです。

患者さんのために役立つ正しい情報を伝えるということが目的です。

アピールとは自分のためにすることで、情報提供は患者さんのためにすること。

広報のようなイメージだと考えるとわかりやすいかもしれません。

正しい情報を伝えて、患者さんに正しい判断をしてもらい、マッチするクリニックを受診する助けをするということです。

医者の常識は患者の常識とは違います。

医療者であれば誰でも知っていることを世間の人々はほとんど知りません。

そのことをよく理解して、基本的なことをわかりやすい言葉で伝えていただければと思います。

何も最先端の高度な医療や難病に関する情報ばかりを伝える必要はありません。

クリニックを受診する患者さんの多くは、そのような情報を必要としていないからです。

患者さんのために患者さんが必要とする情報をタイムリーにわかりやすく伝え続ける。

このようなクリニックがあれば、それにマッチする患者さんが受診していただける確率はどんどん高くなります。

医療は日々変化・成長し続けています。

そして、医師・医療者はすぐにその情報を知ることができて常識になりますが、患者さんは知りません。

そのような情報を伝えてあげると助かる患者さんはいないでしょうか?

日々患者さんを診療していると同じような症状の方が多いにもかかわらず、その病気や正しい治療方法についてよく知らない方がほとんどだったりします。

それらのことをわかりやすく伝えてあげると、助かる患者さんはいないでしょうか?

自院を受診する可能性のある患者さんはどんなことで困っているのか、自分は患者さんのためにどのような情報を伝えたいのか、患者さんはどんな情報があれば助かるのかなどを、じっくりと考えてみてください。

そして、それをブログに書くことに抵抗があるかどうか考えてみてください。

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