小説を読むことの効用
ドクター総合支援センターの近藤隆二です。
私は小説を読むのが好きで、時間ができると好きな作家の本を読むことが多いです。
時代小説が大好きですが、ジャンルはこだわらず何でも読みます。
先日は伊坂幸太郎さんの著書「死神の浮力」を読みました。
伊坂幸太郎さんが書くものはエンタテインメント小説ですが、自分の知らない世界を覗かせてくれたり、人生について考えさせられたり、私にとっては学びの多い作家の一人です。
「死神の浮力」は一言で言うと、主人公夫婦・死神チームとサイコパスである敵の対決の物語です。
現実にはありえない設定です。
しかし、小説の中で死神が発する言葉が非常識のようでありながら、
「実はこの言葉は真実を突いていて、自分の常識が間違っているのではないか?」とか、
主人公の父親は家庭を顧みず、仕事に没頭し、愛人を作り死んでいったのですが、末期癌で自宅療養をしている日々の言動を見ると、
「本当は素晴らしい人だったのではないか?」とか、
「サイコパスという人が存在しているのは読んだことがあるが、人は地位や実績、外から見えている部分だけではどんな人かわからないな・・・」
などという思いが次から次へと湧いてきました。
以前読んだ「ゴールデンスランバー」では親の子供に対する愛の深さや、仲間のありがたさに感動し、「グラスホッパー」や「マリアビートル」は裏社会を垣間見ることができました。
マリアビートルでも中学生のサイコパスが重要な役割を果たしていました。
伊坂さんはこれはあくまでも小説で、これらの世界をよく知っているわけではない、と書かれていますが自分の知らない世界を垣間見て想像し、知覚を広げる効果があるのではないかと思います。
そして、何よりも「あー面白かった!」と思い、リフレッシュできるのがいいですね。
皆さま日々忙しいと思いますが、リフレッシュの時間はとられていますでしょうか。
何事も健康第一です。
これから寒くなってまいりますので、くれぐれもお体にはお気をつけください。