小説「陸王」に学ぶ良いチームの作り方
ドクター総合支援センターの近藤隆二です。
先日、久しぶりに小説を読みました。
池井戸潤さんの「陸王」です。
老舗の足袋メーカーが会社存続を賭けてランニングシューズを開発していく物語です。
池井戸さんの小説はパターンがあり、ストーリーを想像しやすいのですが、物語の細部が面白くグイグイ引き込まれてしまいました。
調べてみると、実存の会社がモデルになっているようで、足袋をベースにしたランニングシューズも実際に販売されているようです。
この小説を読んで感じたことは、
「経営には終わりはない」ということでした。
そして、
「良い経営を行うためには、良いチームを作ることが不可欠である」ということです。
チームとはその組織で働くスタッフはもちろんですが、外部の様々な協力者も重要なチームの一員です。
この小説では、シューズのソウル素材の特許の保有者や、大手シューズメーカーを退社したカリスマシューフィッター、シューズのテストをしてくれるランナー、様々な取引先などがそれに当たります。
そして、良い協力者にになってもらうためには、真剣に仕事に取り組み、自分の考えを相手に伝え続け、信頼関係を結ぶことが不可欠です。
そして、このことは社内のスタッフに対しても同じことです。
この小説の主人公である社長の宮沢紘一はチームの人々との信頼関係を作るために、彼らと正面から向き合い、コミュニケーションをきちんと取り続けます。
時にはくじけそうになりながらも、それを継続していくのです。
そして、その中で宮沢自身も多くの気づきを得ながら経営者として、人間として成長していきます。
クリニックの経営をうまく行うためにも、これと同じことをする必要があるのだと思います。
院長先生自身が診療をしていると、一般の企業と比べるとチームの構成員一人一人とコミュニケーションを取れる時間は限られるかもしれません。
しかし、これは何らかの方法で行わなければなりません。
時間は少なくても、チームのメンバーと正面から向き合うという姿勢があると信頼関係を結びやすいのではないかと思います。
ぜひ自院の環境やチームメンバーの特性など個別の事情に合わせた、良いチーム作りの方法を考えてみてください。