MS法人を魔法の箱だと思っていませんか?

ドクター総合支援センターの近藤隆二です。

これまで多くの先生からMS法人を設立したいというご相談をいただきました。

その時に感じるのは、「MS法人」という魔法の箱があり、それを利用すると何か素晴らしいことがある、というイメージを持っている方が多いということです。

しかし、これは幻想です。

そもそも「MS法人」という法人は法律で定められたものではありません。

普通の会社で医療関係の仕事をするものを俗称で「MS法人」と呼んでいるにすぎないのです。

また、MS法人を設立した方が良いと思われるケースはこれまでのご相談の中にはほとんどありませんでした。

具体的にシミュレーションしてみると、法人の事業そのものが成り立たない、デメリットしかないなどということが多いのです。

先日もこんなご相談がありました。

当初は奥様が社長となるMS法人(あくまでも普通の会社です)で購入したマンションを医療法人に賃貸し、医療法人から理事長に役員社宅で賃貸するというアイデアでしたが、これは医療法に触れる恐れがあるということでやめていただきました。

次にMS法人(あくまでも普通の会社です)で購入したマンションを社長である奥様に役員社宅として賃貸するというアイデアが出てきました。

マンションの購入資金は全て借入金で賄います。

このシミュレーションをすると、借入金の返済をするためには世間一般の家賃よりも高い家賃を払う必要があることがわかりました。

またその他税金や管理費などを考えるとデメリットしかないという結論になりました。

このように具体的にシミュレーションしてみることでMS法人を利用した方が良いのかどうかを判断することができます。

もちろんお金のメリットが出る場合も、お金に関すること以外のメリットがある場合もあるでしょう。

MS法人の利用を検討するときには、目的を明確にし、具体的なお金のシミュレーションをし、お金以外のメリットはあるのかなどを考えた上で判断するようにしましょう。

MS法人について動画でお話ししていますのでご覧ください。

MS法人は役に立つのでしょうか?

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