映画、小説に学ぶAIの未来
ドクター総合支援センターの近藤隆二です。
このところ、AIの情報を目にすることが多くなりました。
医療の世界でも分野によっては既にその活用が進んでいるようです。
私自身はAIについて勉強不足でしたので、映画を観たり、小説を読んだりして、自分なりに学んでみました。
まだまだわからないことが多いのですが、感じたことを書いてみました。
まず、映画「her/世界でひとつの彼女」を観ました。
近未来のアメリカでの物語で、男性の主人公とAIとのラブストーリーです。
AIに性別があるのに驚きましたが、こんな世界が近い将来くるのではないかと感じました。
現在のAIは範囲を限定して活躍できるもので、汎用性はないと言われているようですが、この映画の中のAIはその汎用性があるものだと思います。
この汎用性という言葉がキーワーだということが以下の本を読んでわかりました。
「人工知能の核心」 羽生善治、 NHKスペスシャル取材班
この中で、羽生義治さんがAIが普及した近未来は、映画「ターミネーター」で描かれる世界よりも、漫画・アニメ「攻殻機動隊」に近いのではないかと言われていたのが印象的でした。
人間とAIが共生しているイメージですね。
次に小説「オリジン」 ダン・ブラウン を読みました。
天才科学者が高性能AIを活用し、
「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」
を明らかにしようとする物語です。
物凄いテーマですが、残念ながらこの答えが明らかにされたとは思いませんでした。
AIが導く未来の姿をイメージでき、小説としてすごく面白いのですが、それよりも、世界の根本について考えさせられ、大きな宿題を投げかけられたような気がしています。
先ほどの映画「her」のAIと同様、この小説に登場するAIは超汎用性のあるものです。
人間との会話はスムーズで、そう言われないと気づかないレベルです。
それに加え、世界のほとんどすべての情報につながっている、ものすごい存在です。
そんなAIも使い方を間違えると、人間が想定していない大きな間違いを犯す危険性があるということをこの小説は訴えてもいます。
AIを有効に活用するためには、AIに具体的な正しい目的を詳しく与えなければならなりいということが以下の本を読んでよくわかりました。
「人工知能の「最適解」と人間の選択」NHKスペシャル取材班
この本にはこう書かれていました。
AIを利用する時に人間はどのような作業を行うのか
・人工知能に何をして欲しいのか、目標を設定する
・人工知能が答えを出すために求められるデータの種類を決定する
・人工知能が出した答えを評価する
まず目標を設定を最初に行わなければなりませんが、AIの汎用性が高くなればなるほど、この目標設定の重要性が大きくなっていきます。
今、問われているのは人間がいかに本質的に正しい目標を設定できるかということです。
本当に汎用性のあるAIが出現するまでに、正しい目標設定をできるようになっていることが最も重要なテーマだと感じています。
現在も分野によっては優れたAIが数多く存在しています。
その一つの例として、将棋ソフトがありますが、これは既に人間の能力を超えていることは間違いないようです。
先ほどの羽生義治さんや、電脳線でAIに破れた佐藤天彦名人はそれを認めながらも、悲観的ではありません。
それよりも、AIによって人間の気付かないことを知ることができ、そのことによって人間の可能性が大きく広がっていくと言われています。
多摩大学大学院教授の田坂広志さんは、このことを踏まえてAIは、AIというより、IA(intelligence amplifier 知性増幅器)である、と言われています。
このIAという言葉を聞くと、人間に力を与えてくれるもの、共生するものというイメージが持てて、なんだかほっとしますね。
私自身、まだまだ頭がまとまっていませんが、これからもクライアントや自分の仕事・生活にAIがどのように活用できるのかを学び続けていきたいと思います。
良い情報をお持ちの方がおられましたら、是非教えていただけますと幸いです。
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