クリニックの受付スタッフが毎日、患者さん別の点数表を手書きで作っています。この業務は必要なのでしょうか?
整形外科医院を運営する医療法人の理事長先生からのご質問です。
答えは、目的やメリットを考えて、無駄な業務はできるだけなくしましょう。
このクリニックでは受付スタッフが毎日患者さんの診療報酬リストを手書きで作っています。
理事長先生は無駄な作業と思い、やめてもらうようお話をされたのですが、スタッフからは必要な業務だとの返事がありました。
目的はレセプト請求時のチェックに使うためでした。
慢性疼痛管理料と消炎鎮痛処置とを比較し、どちらが有利か判断しているのです。
慢性疼痛管理料・・・130点、月一回に限り算定
消炎鎮痛処理・・・・・ 35点 一日一回算定
月に4回処理をすると 35×4=140点となり、慢性疼痛管理料を上回ります。
月末にどの患者さんが何回処置を受けておられるのかを数えているのですね。
大変な作業です。
改善案としては
1)レセコンなどでリストがプリントできるのであれば、そちらを利用する。(手書きはミスが発生します。)
2)このチェック作業によりどれぐらいの金銭的メリットがあるかを計算する。
3)労力や残業代などに金銭的メリットが満たない場合はこの業務を廃止する。(慢性疼痛管理料に統一する)
などが考えられます。
このクリニックのスタッフはちゃんと目的を持ってこの業務を行っていましたが、目的もなくただ慣例だからと同じ業務をされているケースをよく見受けます。
日々のルーチンワークを続けていると、自分が行っている業務の目的は何か?を考えずに従来の仕事を続けてしまうこともあります。
新しいレセコンや電子カルテなどを導入された時は業務見直しのチャンスです。
今行っている業務にムダはないか、皆さんで考える機会にしてください。