【今日の質問】医療法人を設立しました。社員総会を開く必要があると聞きましたが、必ず行わなければいけないのでしょうか? 【答え】はコチラ⇒
おはようございます。
ドクターよろず相談所の近藤隆二です。
今日のご質問は昨年秋に医療法人を設立され、今年1月から医療法人でクリニックを開設された理事長先生からのご質問です。
医療法人を開設すると社員総会を開催しなければならないと聞きましたが、必ず開かなくてはならないのでしょうか?
また、どのようなことを決める会なのでしょうか?
という内容です。
【答え】
医療法人の理事長は毎年1回以上は定時社員総会を開催し、その都度議事録を作成・保存しなければなりません。
医療法人の社員総会での議決決定事項は以下のとおりです。(医療法人運営管理指導要綱5会議)
① 定款の変更
② 基本財産の設定及び処分(担保提供を含む。)
③ 毎事業年度の事業計画の決定及び変更
④ 収支予算及び決算の決定
⑤ 剰余金又は損失金の処理
⑥ 借入金額の最高限度の決定
⑦ 社員の入社及び除名
⑧ 本社団の解散
⑨ 他の医療法人との合併契約の締結
⑩ その他重要な事項
③および④は毎年必ず決議しなければならない事項になりますので、定時社員総会は年2回開催されることが一般的です。
また議事録記載事項については、主に次のようなものが挙げられます。(医療法人運営管理指導要綱5会議)
① 開催年月日及び開催時刻
② 開催場所
③ 出席者氏名(定数)
④ 議案
⑤ 議案に関する発言内容
⑥ 議案に関する表決結果
⑦ 出席者全員の署名、署名年月日
議事録は役員変更および重任届時には写を行政に提出を求められることがあります。
また、毎年決算後の事業報告書にも会期年度内の社員総会日程および決議事項を記載しなくてはなりません。
資産や理事長登記、税務調査や銀行で借入をするときなども確認または写の提出を求められることがあります。
各役員の報酬も毎年度会に諮り、明確な議事録を作成しておきましょう。(税務調査の時に求められることがあります。)
社員総会(および理事会)の議事録は医療法人の経営の歴史を記録しているものです。
できれば会計年度ごとにきちんとファイリングし、いつでも取り出せるよう保存するようにしておきましょう。