【今日の質問】大震災をきっかけに医療法人で開設しているクリニックの収入が大幅に下がりました。資金が不足する可能性がありますが借り入れはできますでしょうか。 【答え】はコチラ⇒
こんにちは。ドクターよろず相談所の近藤隆二です。
大震災から一月近くが経過しました。
計画停電などで休診せざるを得なかった、患者さんの外出が減ったなどの理由で医療機関の収入も大きく減少しているケースが多いようです。
今日のご質問は医療法人を設立されたばかりの医療法人の理事長先生からいただきました。
この医療法人が開設しているクリニックは計画停電が全て行われ、また患者さんはご年配の方が多いため3月の収入は大きく減少しました。
現在は計画停電は解除されていますが、夏場にはまた停電が起こる可能性も考えられます。
停電対策で緊急電源などを導入することも検討していますが、夏に間に合わないかもしれません。
念のために運転資金を借り入れておきたいのですが、収入減少の状態で借り入れはできるのですしょうか?
という内容です。
【答え】
売上の減少が大きいと借り入れがしやすくなる制度があります。
経済産業省は震災緊急融資、セーフティネット保証(5号)の対象業種の拡大を行いました。
これによって全国のほぼ全業種(82業種)が対象になりました。
この中には医療業も含まれています。
対象は以下のいずれかの要件を満たす中小企業者です。(医療業も含まれます。)
①最近3ケ月間の月平均売上等が前年同期比5%以上減少の中小企業者。
②平成23年東北地方太平洋沖地震の発生後、原則として、最近1か月間の売上高等が前年同期比20%以上減少、かつその2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期に比して20%以上減少することが見込まれる中小企業者。
など
保証料率はおおむね1%以内で、各保証協会毎及び各保証制度毎に定められています。
制度の詳細やお問い合わせ先は中小企業庁のセーフティネット保証制度HP、セーフティネット保証制度(5号:業況の悪化している業種(全国的))のHPでご確認ください。
現在、この制度の対象にならず夏場の収入減少に備えておきたい場合などには、現在取引のある銀行等に相談されることをお勧めします。
このような制度や融資の手続きは時節柄、大変混雑しているようです。
余裕を持って手続きを行うようにしましょう。