クリニックを開院する時に月給60万円の事務長を採用する

こんにちは。

ドクター総合支援センターの近藤隆二です。

クリニック開院を準備中のドクターから事業計画を見せていただきました。

開院3か月で事業は黒字転換、設備投資額は多額で、当初から医療スタッフはフル採用。社会保険も加入します。そして極めつけは月給60万円の事務長を採用する予定とのこと。

これだけ人件費を最初にかけて、黒字転換が3か月目になれば最高ですが、極めて可能性は低いのではないかと思います。

ドクターに特定の医療スタッフの採用について聞いてみました。

「なぜこのスタッフを2名採用する予定なのですか?」

「○○○のような患者さんに来てもらえたらいいなと思っています。」

「○○○のような患者さんは来ていただけるのでしょうか?先生のお知り合いのクリニックで、○○○のような患者さんに多く来ていただいているケースはありますか?」

「そのようなケースはありません。」

先生の努力で○○○のような患者さんに来ていただくことは可能かもしれません。

しかし、やってみなければわかりませんね。

やってみて、そのような患者さんが来ていただけそうなら、その時に最小限のスタッフを採用すればよいのではないでしょうか?

スタッフは採用すると簡単に解雇することはできません。

人件費(社会保険料も含めると多額になります)は患者さんが来なくても固定的にかかります。

そうなると赤字になり、お金はどんどん減っていきます。

この不安感が診療や医業経営に悪影響を与えることになります。

事務長についても同じことが言えます。

特別なケースを除き、個人で開設するクリニックに事務長は最初からは必要ないと思います。

院長先生、スタッフで業務を上手に分担すれば何とかなります。

最初は過大な設備投資をせず、無駄な人件費をかけずに経営をする。

うまくいきそうなら、人材採用や追加の設備投資をする。

小さく生んで大きく育てる。

こんな感じで開院当初を乗り切っていただきたいと思います。

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