「木のいのち木のこころ」にみるマネジメントのヒント

こんにちは。

ドクター総合支援センターの近藤隆二です。

このところスタッフに問題を感じているクライアントからご相談をいただくことが続きました。

その時に感じたのは、

スタッフはみんな一定基準以上の能力を持っていなければならない。

スタッフはみんな仲良くしていなければならない。

という価値基準を持たれている方が多いということでした。

そして、昔読んだ宮大工・西岡常一さんの「木のいのち木のこころ」のことを思い出しました。

西岡さんは世界最古の木造建築、法隆寺の「昭和の大修理」や薬師寺金堂・西塔などの再建を棟梁として手掛けた日本屈指の宮大工です。

法隆寺は建築後、千年以上たってもゆるみ・ゆがみなくそびえ立っています。

その秘密は、まっすぐで癖のない木を選んで精密な加工を施したからではありません。

西岡さんは以下のように言っています。

癖のない素直な木は弱い。力も弱く、耐用年数も短い。逆に癖の強い木ほど、厳しい環境で育っただけに命も強い。

左にねじれを戻そうとする木と、右にねじれを戻そうとする木を組み合わせると、癖と癖ががっちりかみ合って、建物全体のゆがみを防ぐとともに、時間が経つにつれてより締まって強固になる。

「塔堂の木組みは寸法で組まず木の癖で組め」

この木の部分を「人・スタッフ」に読み替えてみると違った視点のマネジメントの方法が見えてくるような気がします。

癖と個性を排除するのではなく、生かし組み合わせることで時代を耐え抜く建造物を生む。

組織の運営にも通じるものがあるように思います。

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