クリニックを近日開院します。将来は医療法人で運営したいと考えています。医療法人設立の時期はいつごろがよいのでしょうか?
クリニックを開院されたばかりの先生からのご質問です。
クリニックを近日開院します。将来は医療法人で運営したいと考えています。医療法人設立の時期はいつごろがよいのでしょうか?
この答えは、目的や経営状況によって個別に判断をしましょうということです。
医療法人を設立される目的には大きく二つあると思われます。
一つ目は複数の医療施設や介護施設を開設するなど、けいえいの多角化を図る場合。
二つ目は財務体質を強くするため。(節税など)
この他にも事業承継、相続対策なども考えられます。
これらの目的が複雑に絡み合っているケースが多いようです。
まずは、何のために医療法人を設立するのかを明確にしましょう。
多角化が目的であれば、最初から医療法人を設立することも考えられます。
財務体質の強化が目的なら、収入・利益の状況をみて、医療法人を設立したほうが有利な時期になってから(または、なると予想される時期)に設立をしましょう。
くれぐれも注意しなければならないのは、目的もはっきりしなく、業績も明確に予測できない徐協で、根拠もなく医療法人を設立することです。
周りの方の声で、安易に医療法人を設立し、後から失敗した・・・
と言われる先生も沢山いらしゃいます。
単純に消費税のことを考えると、2年間は個人で医業を行い、3年目から医療法人を設立すると効果的です。
この方法をとると、4年間は消費税がかからないのです。
消費税は自由診療にかかる税金です。(保険診療にはかかりません。)
自由診療の割合の多いクリニックでは大変有効です。
これについては「基準期間がない法人の納税義務の特例」を参照してください。
まずはご自分のクリニックの目的、状況をみて慎重に考えましょう。