分院や介護施設などの展開を積極的に勧めるコンサルタントには要注意
ドクター総合支援センターの近藤隆二です。
多くのドクターから分院や介護施設などの開設の相談をお受けすることがあります。
このような相談を受けた時、私はまず最初は反対することがほとんどです。
その理由は今まで分院や介護施設などを開設して経営に悪影響を及ぼした事例を数多く見てきたからです。
そして、なぜそのようなことを考えるようになったのかを聞くようにしています。
その答えの多くは、
「近くにいい土地がある、こんないい話があると人から勧められたから。」
というものがほとんどでした。
このような動機で開院を進めても、うまくいくとは思えません。
そして、このような情報を持ってくるのは様々な業者やコンサルタントと言われる人たちです。
自院のことをよく知らずに、安易にこのような情報を持ってくる人には注意が必要です。
先日、こんなことがありました。
あるクライアントが東京の銀座に美容関連の店舗を開店することを検討していました。
そのクリニックは銀座から電車で3時間近くかかる地域の普通の内科クリニックです。
なぜ、このようなことを検討しているかというと、あるコンサルタントが
「銀座に美容関連のお店を開店し、クリニックと連携すると両方うまくいきます。クリニックのHPもリニューアルして両方の情報を一緒に発信するようにしましょう。」
と勧めてきたからです。
私にはこの話がうまくいくとはとても思えません。それどころか、怪しさ満載のホームページになってしまうので、患者さんから敬遠されるのではないかと感じました。
クライアントにとって何のメリットも感じられません。
このようなコンサルタントはクライアントのことは考えず、自分の利益のことだけ考えているのでしょう。
銀座に店舗を開店するには莫大なお金が動きます。そのお金のためにクライアントを食い物にしようとしているのだと感じました。
これは極端な事例ですが、このような姿勢で仕事をしているコンサルタントや業者は残念ながら数多く存在します。
いい情報を持ってきてくれていい人だな・・・
と思う前に、この情報は自分にとって本当に必要なものなのだろうか?
と考えるようにしてください。
私は分院や介護施設を開設することがすべて悪いと言っているのではありません。
それが自分の医業経営を進めるにあたって、本当に意味があるのか、本当に必要なのかを考えてくださいとお伝えしたいのです。
そして、熟慮の結果、そのような道に進む時には応援したいと考えています。
分院や介護施設などを開設する時の、お金や人に関する注意点について以下で詳しく書かせていただきましたのでお読みください。